研究課題/領域番号 |
16K16796
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 山形県立米沢女子短期大学 |
研究代表者 |
小林 亜希 山形県立米沢女子短期大学, その他部局等, 講師 (80711366)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | イギリス文学 / 戦争表象 / 想像力 / ディストピア / 核時代 / 英文学 / 文学批評 |
研究成果の概要 |
本研究は、第二次世界大戦から核時代までの戦争表象とそれに伴う想像力を、20世紀イギリスのディストピア小説を中心に研究した。核時代のディストピア小説の嚆矢とも言える Lord of the Flies (1954) を起点に、1950年代以降のディストピア小説における戦争表象とそれらをめぐる諸言説を比較分析することで、イギリスの「加害性」の隠蔽/抑圧によって生じた「集団的トラウマ」がそれらに通底していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、第二次世界大戦から核時代までの戦争表象とそれに伴う想像力を、20世紀イギリスのディストピア小説を中心に研究することを目的にしたものである。1950年代以降のディストピア小説の多くは核時代の影響下にあり、第二次世界大戦の記憶と経験をアレゴリカルに暗示すると同時に、近未来における核戦争の恐怖を描いている。本研究では、映画を含めた多様な言説を視野に入れることで、「ポリティクスの虚構性」(=現実の政治において構築/想像された物語)が当時の物語テクストの想像力にいかなる影響を与えたかを考察したものである。特に、イギリスにおける隠蔽/抑圧された「加害性」に着目する点に学術的意義がある。
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