研究課題/領域番号 |
16K16799
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
合田 陽祐 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (20726814)
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研究協力者 |
シュー ジュリアン
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 象徴主義 / デカダン派 / 文芸誌 / 集団表象 / 共同制作 / 前衛画家 / 小劇場 / 世紀末 / メルキュール・ド・フランス / ナラトロジー / 文学場 / カルチエ・ラタン / ナビ派 / 風景 / 反写実主義 / 定期刊行物 / 文壇 / 前衛 / 文学ジャンル / アルフレッド・ジャリ / 文学集団 / 白色評論 / 前衛劇場 / フィクション / 声と文学 / 象徴派とジャーナリズム / 1890年代の文芸誌 / ジャリとグールモン / ヴァレットとラシルド |
研究成果の概要 |
本研究では、19世紀末フランスに起こった文芸運動である象徴主義を、このグループに属した作家たちが創刊した文芸誌との関係から再検討した。この研究ではおもに、世紀末の多くの作家や画家がコラボレーションをした『メルキュール・ド・フランス』を分析対象とした。論文や発表では、文学作品のみならず、小劇場や前衛絵画のグループについても検討し、雑誌グループによる共同制作や集団表象の詳細を明らかにした。象徴主義の風景を議題とするシンポジウムにも参加し、共著論文のかたちで成果を公表することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでわが国では、19世紀末の象徴主義は、おもに作家論の枠組みから検討されていた。本研究の学術的意義は、象徴派の実践を、新たに集団性の概念から読みといた点にある。象徴派の作家が創刊した雑誌に注目することで、この時代の文芸に、グループや集団表象の問題が顕在していることを、論文や発表を通じて明らかにした。とくに1890年代の群小作家たちは、文芸誌内の力関係やそこで共有された美学を検討することで、その存在意義を多角的に理解することができるのである。本研究の社会的意義は、フランス19世紀末の文芸を、雑誌文化との関係から考察することで、新しい文化史の一側面を紹介することができた点にある。
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