研究課題/領域番号 |
16K16800
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 俊一郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (00738065)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 西洋古典学 / ラテン語 / ラテン文学 / 修辞学 / レトリック |
研究成果の概要 |
本研究は、ローマ帝政期の修辞学が同時代の文学に与えた影響を、修辞学的教育・訓練の中心であった模擬弁論(架空の主題に基づく弁論)に焦点を当てて解明したものである。こうした影響は様々な角度から研究されているが、模擬弁論が弁論の教育手段として持っていた諸特徴が文学にどのように応用されたのかについては研究が十分でなかった。本研究はこの点に着目し、この時代の修辞学教育が文芸活動に与えた影響の程度を詳しく示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、帝政期ローマにおいて修辞学の教育が文芸創作の基盤として機能していた様を明らかにした。これは、この時期の修辞学が持っていた役割の変遷をより正確に把握するという点で、古代修辞学史の研究にとって重要である。より広い意味では、この時期の文学やその他の広範囲の知的活動の本質の一端を示すものでもある。さらに、共和政から帝政期へという社会構造の変化に応じて変化していった教育制度とその文芸創作における影響の実態を解明することは、社会状況の変化とそこで行なわれる知的活動との関わりのあり方の一つを示唆する。
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