研究課題/領域番号 |
16K16806
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
奥 彩子 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (90513169)
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研究期間 (年度) |
2017-02-07 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ユーゴスラヴィア / バルカン / 東欧 / 世界文学 / アダプテーション / 南スラヴ / 東欧文学 / アンドリッチ / ボスニア / オリエンタリズム / 口承文学 |
研究成果の概要 |
本研究の成果としては、ユーゴスラヴィアを代表する映画監督エミール・クストゥリツァにおけるアンドリッチの意義について論じた論文、アンドリッチのボスニア・ムスリムによるイヴォ・アンドリッチ批評に関する学術論文、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの中等教育における「文学史」に関する発表などがある。アンドリッチ自身がどのように自らをユーゴスラヴィアに位置づけ、また他者からどのように位置づけられているかを具体的に明らかにした。また同じくユーゴスラヴィアを志向する作家ドゥブラヴカ・ウグレシッチがどのように古典作品を現代文学へと連関させているかなどの研究を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多民族社会を背景とするアンドリッチの文学は、ユーゴスラヴィア連邦解体後の各地で「国民文学」が再構築される過程で、毀誉褒貶にさらされてきた。本研究ではそうした政治的拘束にとらわれた読解を再考し、アンドリッチがむしろ口承伝承の豊かさを背景として、共存と摩擦の両義性を描こうとしたこと、そうしたアンドリッチの姿勢が現代文化にも影響を与えていることを明らかにした。ボスニア・ヘルツェゴヴィナが、ヨーロッパとイスラームという二つの文化圏の対立を越えた、新しいヨーロッパ文学像を生起する場となっていくとき、アンドリッチの受容をめぐる議論は今後も重要な鍵となるであろう。
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