研究課題/領域番号 |
16K16826
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
團迫 雅彦 九州大学, 人文科学研究院, 専門研究員 (50581534)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 言語獲得 / 生成文法理論 / 主語 / パラメータ / 格標識 / 語順 / 談話的要因 / 右方転移 / 生成文法 / 誤用 / 中立叙述 / 総記 / 格 / 統語論 / 言語学 |
研究成果の概要 |
本研究は、標準語と熊本方言の間で、談話的解釈によって主格の形態的標示が異なることに基づき、「主格助詞の形態的具現化に関するパラメータ」を提案し、幼児の自然発話を対象にして、理論的検証を試みた。その結果、(i)幼児文法における誤用の属格主語は「中立叙述」や「総記」といった談話的要因に依存せずに具現化すること、(ii)属格主語の誤用は、規範的語順であるS(O)V文とは異なり、非規範的語順である(O)VS文では現れないことから、幼児文法では主語がTPを越える移動を行う場合に限り、大人と同様のTP投射が備わった文構造が発現すると主張した。これは統語操作としての移動が主格の認可を促すことを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、従来検討されてこなかった幼児の属格主語の誤用を談話上の要因から捉え直したこと、および、語順により誤用が発現しなくなることを明らかにしたことにある。特に、後者の点は、語順が幼児の文産出に影響を与えていることを示唆しており、幼児文法が備えている統語的特性は文によって変容する可能性がある。また、本研究の社会的意義は、語順が言語運用に影響を与えるメカニズムを言語獲得の観点から示すことで、言語発達遅滞児、失語症者、日本語学習者に対する支援に繋がりうることである。
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