研究課題/領域番号 |
16K16827
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 北星学園大学 |
研究代表者 |
田村 早苗 北星学園大学, 文学部, 講師 (90728346)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 意味論 / 統語論 / 推論 / 判断主体 / 視点 / 主観的意味 / コト節 / 目的節 / トイウ / 理由・目的節 / 終助詞 / 日本語 / 知識 / 証拠性 / 言語学 / 認識 |
研究成果の概要 |
本研究では、日本語の推論や知識・認識に関わる表現について分析した。主な問題として、「AトイウコトハBトイウコトダ」のようなAを証拠にしてBを推論する構文と「Aコトダロウ」のように知識からAを推測する表現の比較、および、「AタメニB」(目的または原因の解釈)と「AタメニハB」(目的解釈のみ)の違いを生じさせる過程の解明に取り組んだ。分析の結果として、これまで注目されていなかった「認識された事態」(=様々な視点から捉えられた事態)が言語の構造の分析に有用であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
言語の分析において一般的に区別される概念として「命題proposition」と「モダリティmodality」がある。命題は事態や事実そのものを述べたもので、モダリティは「話し手」の事態や事実に対する捉え方・態度を表すとされる。本研究は、日本語の文法現象において2つの概念の中間にあたる存在物が重要な役割を果たすことを示した。この点について、日本語は英語などの理論的分析が進んでいる言語と異なる。この違いは、推論や知識の表現に関する諸言語の特徴を決める重要なパラメータとなっている可能性がある。
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