研究課題/領域番号 |
16K16917
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 舞鶴工業高等専門学校 |
研究代表者 |
牧野 雅司 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10754301)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 朝鮮 / 対馬藩 / 外交文書 / 書契 / 廃藩置県 / 外務省 / 倭館 / 日朝関係 / 明治維新 / 対馬 / 日本史 |
研究成果の概要 |
本研究は、日朝間を往復する渡航船管理の様子を復元し分析することで、廃藩置県前後の日朝関係の変化を捉えることを目的とした。研究の結果、次の点を明らかにした。まず、当該期の日朝関係は、廃藩置県を経ることで、見た目は従来通りの渡航船管理が行われているものの、書契・吹嘘の名義とその発給者である対馬島主が不在であるという齟齬が生じているという大きな矛盾を抱えることとなった点である。この日朝関係がはらむ矛盾を明らかにすることで、当該期の日朝関係の変化をより明解に示すことができるようになった。また、朝鮮側の具体的な渡航船対応の様子として、1872年に漂流した作兵衛親子とその対応の様子を復元した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、まず中・近世と継続してきた日朝関係のあり方が近代的なものへと変容していく過程を明らかにするための、一つの視角を提示したことである。これは、従来のように日本側の政治的な動向を中心に分析するのではなく、日朝間で行われてきた通交の変化を追うことで実現できたものである。もう一つは、この変化の過程を追うために、朝鮮側の史料から従来用いられてこなかったデータを抽出し、分析したことである。『東莱府啓録』から渡航船管理の様子を抽出することで、見過ごされてきた史料から朝鮮側の動きを解明することに成功した。
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