研究課題/領域番号 |
16K16936
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
高田 良太 駒澤大学, 文学部, 准教授 (80632067)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ヴェネツィア史 / ビザンツ史 / 居留地 / 地中海 / コンスタンティノープル / ビザンツ帝国 / ヴェネツィア / バイロ / ビザンツ / 領事職 |
研究成果の概要 |
12世紀以降、ヴェネツィア人は東地中海世界に進出することになったが、この時にビザンツ帝国の首都コンスタンティノープルは重要な意味を持った。本研究では、とりわけバイロ職の設置をめぐって、ヴェネツィアの外交姿勢に13世紀後半以降変化が生じたことを明らかにした。成果は2点にまとめられる。まず1点目として、俗人の専門職を定期的に恒常的に派遣することで安定した外交関係を維持することがあげられる。また2点目として居留地を開かれた場とすることで、他者との柔軟な接触を可能とし、居留地自体が緊張の要因とはならなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
価値観を異にする国家や宗教が存在するときに、紛争や戦争といった衝突の諸形態がすぐさま想像される。十字軍を想起するならば、中近世の地中海世界史が例外ではないことは自明である。このような繰り返されうる衝突を回避するための仕組みとして、本研究では居留地と居留地経営にあたる領事職に着目した。領事自体が紛争や戦争を回避するための重要なファクターとして機能しうるものであるが、むしろ居留地の維持のためのビザンツ帝国やヴェネツィアの間のコミュニケーションのなかで、両国間の関係の決定的な捻れが防がれている。近代以降につながる居留地を介した国家間の交流の仕組みの萌芽がここに見られる。
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