研究課題/領域番号 |
16K16937
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
瀧口 順也 龍谷大学, 国際学部, 准教授 (10596802)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | イギリス史 / 20世紀史 / 共産党 / 西洋史 / 国際共産主義 |
研究成果の概要 |
1920年代のイギリス共産党員が、コミュニストとしてのアイデンティティを形成したプロセスを、党員のレベルを区分して明らかにした。新規党員を対象としては、コミュニストとなるための最初のプロセスとしての党員訓練に着目し、その実態を綿密な資料調査を通じて考察した。幹部党員たちにとっては、モスクワにおける他国の共産党員やソ連共産党の幹部との非公式の場における接触が重要な機会だったとの議論を提起するに至った。また、1930年代におけるコミンテルンの領袖としてのスターリン権力の表象に着目し、イギリスにおけるスターリニズム受容に関する研究の端緒を開いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本国内では長きに渡り手つかずであった戦間期のイギリス共産党に関する史料を網羅的に収集し、研究の成果を公刊し始めたことは大きな学術的・社会的意義をもつ。また、英語圏においても、ソ連・イギリス共産党関係史は、党幹部レベルにおける相互関係に着目したものが主流であるが、一般党員レベルの視座から、コミュニズムがどのように受容されたのかを実証的にアプローチすることで、新しい研究の可能性を拓いた。また、幹部レベルにおいても、非公式な空間における交流を通じたコミュニスト・アイデンティティの強化についての議論を、国際的な場で研究報告した学術的な意義は大きい。
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