研究課題/領域番号 |
16K16943
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 東日本国際大学 |
研究代表者 |
矢澤 健 東日本国際大学, エジプト考古学研究所, 客員准教授 (10454191)
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研究協力者 |
吉村 作治
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 古代エジプト / 供物 / 中王国時代 / ミニチュア土器 / 供物リスト / 儀礼 / 宗教考古学 / 祭祀 / 土器 / 典礼 / ダハシュール / アブ・シール / 墓 / 新王国時代 / 考古学 / 歴史考古学 / 祭祀考古学 |
研究成果の概要 |
神々や死者に供物を捧げる行為は古代エジプト人にとって重要であり、神殿や墓の壁画、パピルス文書などの図像・文字資料は当時の供物に関する詳細な情報が記録されている。しかし、実際に供物をどのように捧げていたのかについては不明な点が多い。本研究は、供物奉献の祭祀で供物の代替物として利用されたと推測されているミニチュア土器に着目した。ミニチュア土器には質に大きな違いがあるが、その形状や組み合わせには一定の規則性が見られ、供物奉献祭祀の典礼「供物リスト」の内容を意識したものである可能性を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミニチュア土器は無造作に捨てられた膨大な量の集積となって発見されることが多く、墓の内部であっても後世の盗掘や撹乱の影響で本来どのように使われていたのかが分かりにくい。考古学的分析を駆使してその規則性を見出し、図像・碑文資料と対応させることで、これらのミニチュア土器が供物奉献の典礼に基づいて使用されていたことを指摘した点で、高い学術的意義があったと考えられる。実物を模倣した呪物を用いた儀礼は世界各地で認められ、古代エジプトだけでなく、こうした儀礼行為の背景となる人間の思考の特質への理解にもつながるものとして、本研究は社会的意義があると言える。
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