研究課題/領域番号 |
16K16949
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 公益財団法人元興寺文化財研究所 |
研究代表者 |
初村 武寛 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (80634279)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 考古学 / 戦後 / 消滅古墳 / 埋葬施設 / 錆 / 甲冑 / 馬具 / 青銅器 / 日本考古学 / 金属製品 / 有機質 / 副葬品の銹着 / 有機質の錆化 / 甲冑のセット関係と用途 |
研究成果の概要 |
戦後の復興期において、日本列島各地に存在した古墳は、調査を経ることなく消滅したものも少なくない。これは、本研究の対象とした愛知県大須二子山古墳についても同様のことがいえる。 大須二子山古墳からは、甲冑類や馬具などの副葬品が出土しているが、それらの資料化が完全になされていたわけではなく、その副葬品が出土した埋葬施設の情報については皆無と言わざるを得なかった。 今回、この副葬品の調査を通じて、副葬品同士の接合関係・銹着関係、埋葬施設の痕跡を抽出し得た。日本列島には、この大須二子山古墳のような事例が散見されるが、そうした資料について客観的な視点から同様のことがいえる可能性がある。その基盤作りを行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
記録もなく失われたものから、形あるものを復元することは当然のことながら不可能である。しかし、今回の副葬品の丹念な調査と類似資料との比較検討を通じて、木棺の情報、副葬品同士の銹着関係を明らかにすることができた。 また、甲冑類については、遺存状況の良好な小札甲をはじめ、他甲冑付属具との位置関係を一定程度推測できる痕跡を認め得たので、同一埋葬施設内に一括して甲冑類が副葬されていたものと推測できる。これは甲冑類のセット関係を考える上でも重要視できる。 こうした成果は、日本列島内に数多存在する出土時の情報が不明な資料群について、光を当てる一歩となるとともに、より具体的な歴史像の構築へ寄与できる。
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