研究課題/領域番号 |
16K16968
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
藤川 美代子 南山大学, 人文学部, 准教授 (10749550)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 船上生活者 / 水上居民 / 日本 / 中国 / 教育 / 陸上がり / 福祉 / リスク管理 / 不確実性 / マイノリティ / 学校教育 / 社会福祉 / 国民国家論 |
研究成果の概要 |
日本では主に東京都・愛知県・大阪府・兵庫県で、船上生活者のために設けられた小学校や寮に関わる文献資料の収集・分析につとめた。また、中国では主に福建省で船上生活を営む人々のもとを訪れてフィールドワークをおこなった。 成果として、一連の「陸上がり」が船上生活者にとっていかなる意味を持つのかをより広い視点から理解すべく、日本・中国(大陸・香港)・タイの事例を比較するシンポジウムを開催した。また、定住を基礎にした現代中国で生きる船上生活者にとって教育が持つ意味を考える論考「定住本位型社会で船に住まいつづける ―国家による複数の管理システムを生きる中国福建南部の連家船漁民―」 (2020)を発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、1)インタビューと参与観察を含む文化人類学的な現地調査、2)教科書、副読本や法律・条例集といったテキストの収集・分析を含む歴史学的な史料調査を並行して行うという手法をとっている。また、2)調査地と調査対象者の選定に、僻地/都市、漁撈/港湾労働など、一定のバリエーションを設定した。これらの方法により、日本と中国の「船上生活者」を一枚岩な存在として捉えることなく多様な姿を描くことが可能になった。また、中国福建省の事例をとおして、船上生活を「すでに失われた生活」としてではなく現在進行形のものとして捉え、現代で主流となっている定住本位型の社会のあり方そのものを問うことができた。
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