研究課題/領域番号 |
16K17092
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 南山大学 (2018) 一橋大学 (2017) 早稲田大学 (2016) |
研究代表者 |
赤星 立 南山大学, 経済学部, 講師 (30609219)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マッチング問題 / コア / 安定性 / vNM解 / 基準の統合 / 経済の市場設計 / 妥協 / ペア安定性 / 学校選択制 / マッチング / 学校選択制度 / メカニズム・デザイン / 経済理論 / ゲーム理論 / 協力ゲーム理論 / 組合せ論 / マッチング理論 |
研究成果の概要 |
本研究では、多対1マッチング問題における代表的解概念であるコア解の性質の多面的解明を行った。まず、von Neumann-Morgenstern(vNM)解に着想を得て、ペア外部安定性という性質を提示し、コア解がそれを満たすための必要十分条件を提示した。続いて、ペア安定性(ペア内部安定性+ペア外部安定性)という性質を提示し、それを満たす集合が存在すること、コア解の代表的性質を満たす(集合の包含関係についての)最大元がその集合であることを示した。 さらに、これらの結果を市場設計問題に応用する上で、メカニズムへの複数の要求が同時に成立しないとき、それらをどのように統合すべきかについて研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、コア解がさらなる望ましさを備える環境がいかなるものであるかを特定することで、特定環境下ではコア解を用いることに追加的な根拠が与えられることを示した。さらに、コア解の重要な性質を共有する解がまだまだ広がり得ることを示すことで、コアの本質的な特性がそれらの性質ではないことを明らかにした。マッチング理論応用としての市場設計問題におけるコア解の重要性から、本研究の実践的な価値は大きいと考えられる。 また、メカニズムに対する複数の要求をいかに統合するのかという問題は、あらゆる経済問題の分析で考慮すべき問題である。基準統合のための基準作りという新規性も評価されるべき点だと考える。
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