研究課題/領域番号 |
16K17136
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
財政・公共経済
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
濱秋 純哉 法政大学, 経済学部, 准教授 (90572769)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 世代間資産移転 / 遺産動機 / 遺産相続 / 生前贈与 / 相続税 / 贈与税 / 貯蓄行動 / 貯蓄 / 遺産 / 健康 / 労働供給 / 家族介護 / 公共経済学 |
研究成果の概要 |
本研究では,世代間資産移転(贈与・遺産)の動機の解明に取り組んだ。遺産分割の結果から被相続人(親)の遺産動機を推測したところ,跡取りに多く遺す「家」制度の影響や老後の面倒を看てくれた子に多く遺す交換動機と整合的な分割になっていた。また,この傾向は子供だけでの分割となる二次相続よりも生存配偶者が遺産分割に関与できる一次相続の分割により強く反映されていた。一方,贈与は,結婚や住宅取得などの大きな支出を伴うライフイベントの際や,非正規雇用者などの雇用の安定性が低い子や所得・資産が少ない子に対して多く行われる傾向が見られた。したがって,遺産と異なり,贈与は利他的動機に基づいて行われることが示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,経済学に基づく説明が困難と言われてきた,欧米における「遺産の子供間での等分」(等分パズル)の原因を,理論と実証の両面から明らかにしたことである。また,社会的意義は,世代間資産移転の動機の解明を通じて,相続税の基礎控除額の引き下げや,祖父母・両親から子・孫への教育資金の贈与に対する非課税措置等の政策が経済に与える影響を検討したことである。
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