研究課題/領域番号 |
16K17154
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
西川 輝 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (30622633)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ブレトンウッズ体制 / 国際通貨基金 / 国際収支調整 / 資本自由化 / 変動相場制 / 国際金融機関 / 国際金融危機 / 国際金融協力 / 国際金融 / 経済政策 |
研究成果の概要 |
本研究では、ブレトンウッズ体制の形成から崩壊に至る時期を対象に、国際収支不均衡への対処をめぐる主要各国と国際通貨基金(IMF)との政策交渉の実態を一次史料に即して検討することで、同時代におけるIMF経済政策の変化とその特徴について解析した。 研究の結果、①IMFの政策路線は、固定相場制の下で加盟国のマクロ経済調整を通し国際収支不均衡の是正を志向する方針で一貫していたこと、②①の点はOECD等の他の国際機関が資本自由化による不均衡のファイナンスへと調整方式を転換させていったことと比べ、同時代におけるIMF経済政策の特徴であったこと等が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかにした「IMFの政策路線の一貫性」という史実は、「ブレトンウッズ体制の変容に伴って対外開放路線に転じ、不安定な金融グローバル化への道を拓いた」とされるIMFの役割をめぐる通説的歴史観を修正するものであり、国際金融史分野における学術的な貢献である。加えて本研究の成果は、安定的な国際金融システムとして機能したとされるブレトンウッズ体制および体制の安定に向けてIMFが果たした役割の一端を明らかにしたものであり、2008年の世界金融危機を契機に高まっている国際金融不安の原因や国際機関の役割をめぐる社会的関心に対し、歴史的な参照事例を提供する意義を有している。
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