研究課題
若手研究(B)
全国規模の郵送質問紙調査を実施することによって、「生活困窮から社会的孤立に至る因果経路」を実証的に検討した。構造方程式モデリングによる推定の結果、2つの媒介経路に関して有意な間接効果が認められた。第1に、「貧困である人は抑うつ傾向が高いため、孤立しやすい」という傾向が示された。第2に、「貧困である人は頼れる人も低階層であるため、孤立しやすい」という傾向が示された。
先行研究では、生活困窮と社会的孤立の関連については示されつつも、そのプロセスまでは明らかにされていなかった。2時点のパネル調査データを用いて、時間的前後関係を明確にした上で媒介要因を特定した点が、本研究の新規性である(学術的意義)。また本研究の結果は、生活困窮者の抑うつ傾向のスクリーニングや公的サポートの重要性を示唆している点で、政策的インプリケーションを与えるものである(社会的意義)。
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