研究課題/領域番号 |
16K17253
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | フェリス女学院大学 (2020) 特定非営利活動法人社会理論・動態研究所 (2016-2019) |
研究代表者 |
吉田 舞 フェリス女学院大学, 文学部, 研究員 (50601902)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 先住民 / 都市底辺層 / 階層化 / ストリート・ベンダー / 労働と居住 / 相対的底辺化 / インフォーマリティ / グローバリゼーション / ストリートベンダー / 労働 / 居住 / 社会学 |
研究成果の概要 |
本研究では、フィリピン・マニラ首都圏で暮らす先住民バジャウの相対的底辺化について明らかにした。フィールドワークでは、マニラの観光地やショッピングモール内外、公設市場などで生計を立てるストリート・ベンダー(路上・通路での物売り)の生活と仕事の実態調査を行った。その結果、都市開発の下での空間のジェントリフィケーションが、ストリートベンダーの仕事と生活を直撃し、ベンダー間の階層を細分化していることが明らかになった。さらに、バジャウのベンダーに関しては、ベテランからニューカマーまで、ベンダーの階層の中でも、相対的に検挙の可能性が高く収入が不安定な底辺に位置していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的・社会的意義は、都市における労働分析を先住民の労働に着目して行ったことである。近年、都市への移動が増加しているバジャウは、政策においても、学問においても注目されることが少なく、その実態が知られないまま「路上生活者=犯罪者」という烙印を押され、都市からの排除の対象となってきた。しかし、バジャウは路上の物売りとして、都市の労働市場の底辺を構成し、都市経済を下支えしてきた。本研究では、その生活実態を明らかにし、都市政策が底辺層に与える影響を分析した。これは、途上国都市の分析に留まらず、資本や国家主導の都市作りが底辺層に与える問題として、他国の都市や労働変容の分析にも応用が可能である。
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