研究課題
若手研究(B)
全国規模の3 時点の縦断研究データに基づいてソーシャル・キャピタルと高齢者のうつからのリカバリーおよび発症の因果について検証した。3年間で、3時点縦断データ及び主な調査項目となる高齢者用うつ尺度とその他の調整変数項目のシンタックスとコマンドを作成しデータ解析、国内外の学会発表、論文発表を行った。主な結果では、近所づきあいの変化はうつ発症の予測因子とはならなかったが、近所づきあいの維持はうつからの回復の有意な予測因子となっていた。うつ傾向になった高齢者も、地域のつながりを維持させることができれば、うつ傾向からリカバリーできる可能性を示唆した。
本研究により、ソーシャル・キャピタルの経時的変化が高齢者のうつのリカバリーに関連しており、ソーシャル・キャピタルが維持できると,高齢者がうつからリカバリーできる可能性が高まっていることを明らかにした。うつ傾向にある高齢者のリカバリーへの重点対策の中で、近所づきあいを維持し続ける地域づくりの必要性を示唆した。一方で、ソーシャル・キャピタルのいずれの変化も、高齢者のうつ発症への影響はリカバリーへの影響より小さく、うつではない高齢者がその状態を維持し続けられる要因の更なる検証が必要である。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 4件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 3件)
Journal of Epidemiology
巻: 29 号: 12 ページ: 451-456
10.2188/jea.JE20180123
130007757558
巻: 29 号: 8 ページ: 295-301
10.2188/jea.JE20170206
130007687594
巻: 28 号: 7 ページ: 315-322
10.2188/jea.JE20170065
130007394049
Am J Epidemiol
巻: 187(3) ページ: 455-464
10.1093/aje/kwx274
American Journal of Epidemiology
巻: -
Journal of Epidemiology & Community Health