研究課題/領域番号 |
16K17292
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋本 剛明 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (80772102)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 道徳ジレンマ / 功利主義的判断 / 判断・行動の乖離 / 自己制御 / 共感性 / マウストラッキング / 共感 / 注意制御 / 感情制御 / 社会心理学 / 実験系心理学 |
研究成果の概要 |
5人を救うために1人を傷つけることは許されるか。あるいは自分ならばその行動をとるか。道徳ジレンマ状況での、このような功利主義的な「判断」と「行為遂行」を比べたとき、人々が示す反応が異なるかという点、およびそれぞれの意思決定を規定する心理過程の違いについて検討した。調査と実験の結果、「行為遂行」に関する意思決定時に、人々は「判断」時よりも多くの葛藤を経験する傾向が認められた。その一方で、個人差として自己制御能力が高い個人の場合には、葛藤が抑制され、功利主義的な「行為遂行」が志向されることが、データより明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、道徳ジレンマでの意思決定について、「判断」と「行為遂行」を区別し、それぞれの意思決定に至るまでの心理過程の差異を、自己制御の観点から明確化したことに意義がある。また、課題中のマウスカーソルの動きを分析する手法により、意思決定時の個人内の葛藤を計量化して検討した点にも特色がある。本研究は、社会の中で、道徳が関わる題材について当事者と第三者で見解が異なる場合や、それが問題につながる状況に対して、その原因の解明に資する知見を提供する。
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