研究課題/領域番号 |
16K17340
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 福山市立大学 |
研究代表者 |
山口 正寛 福山市立大学, 教育学部, 准教授 (90583443)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 情動 / アタッチメント / 泣き / 感情 / 乳児 / 共感 / 非言語コミュニケーション |
研究成果の概要 |
本研究では,乳児が泣いている映像を作成し,女子大学生と乳児を持つ子どもの母親を対象に,この動画を視聴することで生じる感情喚起に対するアタッチメント,共感性,養育経験の影響を実験的手法を用いて検討した。本研究の結果から,アタッチメントや共感性,養育経験は視聴者の情動喚起や泣いている人物への情動評価には影響を与えていないことが明らかとなった。 この結果を踏まえ,情動価を統制した乳児の泣いている動画を新たに作成するとともに,アタッチメント関連変数と動画視聴時の生理・行動指標との関連を明らかにする研究を引き続き進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から,乳児の泣きに対して,アタッチメントや共感性,養育経験は感情反応や泣いている人物への感情評価には影響を与えていないことが示唆された。この結果を一般化するためにはさらなる調査が必要となるものの,乳児の泣きに対する心理的反応・評価は常識的に想定されるプロセスとは異なるメカニズムであることを示唆したという点で学術的な意義があると言える。また,本研究の結果から,乳児の泣きに対する心理的反応と子どもとの関わり方や現実での行動との関連を検討していく必要性を提案した。本研究の成果は児童虐待や親子関係に関する研究への展開に向けた基礎的資料になるという点で社会的意義があるといえる。
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