研究課題/領域番号 |
16K17344
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
飯田 沙依亜 愛知工業大学, 工学部, 准教授 (70581461)
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研究協力者 |
礒田 治夫
Bagarinao Epifanio, Jr.
金子 一史
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 感情制御 / 実行系機能 / 不快感情 |
研究成果の概要 |
本研究では実行系機能課題に取り組むだけというシンプルだが、エビデンスに基づいた新しい効果的な予防的感情制御方法の提案、更には感情制御能力訓練への応用可能性について検討した。まず人前で話すことを苦手とする大学生を対象として、事前に実行系機能課題を遂行することでスピーチ不安が低減できるかを検討し、主観的経験、生理指標の両側面でスピーチ不安の低減が確認された。次に感情制御を苦手とする学生に日常的に実行系機能課題に取り組んでもらい実行系機能訓練の感情制御能力への影響を検討した。その結果、実行系機能訓練後は喚起される不快感情が自動的に低減されること、意図的な感情制御がしやすくなることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感情はひとたび喚起されると心身に大きな影響を与える。関係のない思考は妨害され、生理反応や行動の意識的な制御は難しくなる。本研究でこれまでの研究知見をふまえて新しく提案された方法は感情が喚起され、制御が困難になる前に、予め対処しておく方法で、少ないコストで確実に感情を制御することが可能になる。予防的感情制御方法の1つとして大いに効果が期待される。また、日常生活において不快な出来事は常に予測ができるわけではない。実行系機能訓練によって感情制御能力を高め、日頃から不快な出来事に備えておける可能性が本研究から示されたことは、予防的感情制御方略の適用範囲を広げ、更に有用性を高めることにつながるだろう。
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