研究課題
若手研究(B)
本研究は、過覚醒を評価するHyperarousal Scale(以下、HAS)日本語版を作成し、HASを用いて評価した過覚醒状態が不眠症や気分障害のスクリーニングツールとして有用であるかどうかについて検証した。本研究の結果、不眠症群は地域住民群と比較するとHAS得点が有意に高く、また、睡眠薬服用中の不眠症患者において不眠症状が寛解していてもなお過覚醒得点が高い状態にあることが明らかにされた。さらに抑うつ状態を呈していなくても過覚醒得点が高い者は1年後の抑うつ症状のリスク因子となることが示された。
HAS日本語版を用いて評価された過覚醒状態の高さは不眠症や抑うつの再発や発症のリスク因子となることが示唆された。従来の症状評価に過覚醒状態の評価を加えることで、不眠症や気分障害のハイリスク群のアセスメントに有用なスクリーニングツールとなる可能性が考えられる。また、予防的介入の観点のみならず、介入技法の選定や再発防止の観点からも有用な利用が期待される。
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精神保健研究
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https://www.ncnp.go.jp/nimh/sleep/
http://www.ncnp.go.jp/nimh/seiri/