研究課題/領域番号 |
16K17360
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
魚野 翔太 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (10766398)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 統合失調症スペクトラム / 表情 / 視線 / 自閉スペクトラム症 / 統合失調型パーソナリティ / 統合失調スペクトラム / 自閉症スペクトラム / 社会認知 / 実験系心理学 / 精神医学 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
統合失調症型パーソナリティ特性の強い人では表情認識課題の成績が低く、表情視覚探索課題の感情表情と中性表情の探索効率の違いがみられにくいことが示された。統合失調症型パーソナリティ特性の強い人では表情の自動的なレベルでの処理と解釈レベルでの処理の両方に問題があることが示唆された。 社会認知機能の個人差を説明する基礎的な機能について調べ、時間順序判断の精度や音で生じる錯視の見えやすさが社会的スキルやコミュニケーションの個人差と関連することを示した。対人相互作用障害の至近的な要因に加え、基礎的な心的機能に介入することでより大きな社会適応の改善が生じる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、臨床群だけでなく一般人口にも存在する特性の強弱が対人コミュニケーションに重要な他者の感情表情を正確に認識する能力と素早く見つける能力に関連することが示唆された。診断の有無にかかわらず、社会認知の障害を持つ人では、努力して他者の感情を判別する能力の障害の背景として自動的に表情を処理する能力の問題があると考えられる。 また、視聴覚情報の処理や統合といったより基礎的な心的機能が社会認知機能に影響する可能性が示唆された。対人相互作用障害の至近的な要因に加え、基礎的な心的機能に介入することでより効果的に社会適応を改善することができるかもしれない。
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