研究課題/領域番号 |
16K17363
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
板橋 貴史 昭和大学, 発達障害医療研究所, 講師 (70636943)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 島皮質 / 安静時機能結合 / 聴覚 / 心的距離 / fMRI / 柔軟性 / 安静時fMRI / 認知的柔軟性 |
研究成果の概要 |
成人ASD当事者を対象に、安静時、課題fMRI、行動研究を実施し、認知的柔軟性に関わる神経基盤と周辺要因について検討を行った。安静時fMRIでは、認知的柔軟性に寄与していることが予想される島皮質に対して、その機能的分化が健康成人と異なるかを検討した。その結果、島皮質における機能分化がASDと健康成人では異なる事が明らかになり、特に認知、情動に関わる領域がASDにおいて感覚に関わる領域に置き換わっていることが明らかになった。課題fMRIでは、両側の上側頭回の賦活が低下し、その低下度合いと社会相互性の障害の重症度が相関することを明らかにした。周辺要因として心的距離に焦点をあて、調査を行い検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
常同行為やそれに関連する認知的柔軟性の欠如は、ASD当事者の日常生活を送る上での様々な難しさと密接に関連していると考えられる。本研究はASDにおける認知的柔軟性の神経基盤を調査した。当初予定していた課題は負担が大きく変更を余儀なくされたが、認知的柔軟性に関わる脳機能ネットワークの中でも重要な役割をしていると考えられる島皮質の機能的な違いを明らかにしたことは、学術的意義があると考えられる。今後、心的距離などの様々な要因がどのようにASDの困難さと関わっているかを明らかにすることは社会的意義もあると予想される。
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