研究課題/領域番号 |
16K17415
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 大阪大学 (2017-2018) 金沢大学 (2016) |
研究代表者 |
榎本 剛士 大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 准教授 (30582192)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 学校英語教育 / エスノグラフィー / コミュニケーション論 / 英語教育 |
研究成果の概要 |
本研究では、学校、および、教室という場所で生徒が英語を学ぶ際、生徒の「メタ語用的意識」、すなわち、自分たちが「行っていること」に関する意識が、「英語」に様々な形を与えていることが明らかとなった。「英語」は単なる「学ばれる対象」として「そこにある」のではなく、学校や教室で「生徒として振る舞う」ことを可能にするリソースとして存在しており、このことは、「学校」という制度的な場における社会化の媒体として英語が機能していることを強く示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、「学校で○年間も英語を勉強したのに、なぜ英語ができるようにならないのか」という問いに対し、教育(学)的な視座からの回答(例:学習時間の決定的な不足)とは異なる性質の知見を提供することができる。生徒たちは、学校という場所で、生徒として適切・効果的に振る舞うために、英語を巧みに駆使しており、その意味で、彼/女らは極めて有能な英語使用者である。つまり、生徒たちは、「学校」「教室」という文脈に根差した形で「英語ができる」ようになっているのである。このような視座は、「英語ができない」から出発する思考や、言語(外国語)習得の過程を社会・文化的実践と切り離す発想に大きな一石を投じるものである。
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