研究課題/領域番号 |
16K17444
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教科教育学
|
研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
橋崎 頼子 奈良教育大学, 学校教育講座, 准教授 (30636444)
|
研究協力者 |
小嶋 祐伺郎 奈良教育大学附属中学校
北山 夕華 University College of South
オスラー オードリー University College of South
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | シティズンシップ教育 / カリキュラム / ケアの倫理 / 道徳教育 / 正義の倫理 / ケアリング / アイデンティティ / ナショナル・シティズンシップ / 市民性教育 / カリキュラム開発 / 人権 / ノルウェー |
研究成果の概要 |
本研究では「正義の倫理」と「ケアの倫理」に基づくシティズンシップ教育のカリキュラムの研究と開発、振り返りを目的として行い、次のような成果を得た。まず「ケアの倫理」に基づく3年間の道徳教育カリキュラムを中学校と協働で開発・実践し、カリキュラムや授業設計上の要点を明確にした。次に3年間の中学校の生徒の学びの変容として、自己と他者を隔てる境界を批判的に問う、出会いを通して他者や自己内他者の声に耳を傾ける、人間の脆弱者に気づき互いを支え合いたいという願いを持つという学びがせん状に深まっていることを示した。第三に「正義の倫理」に基づく欧州評議会のカリキュラムの中心理念や開発プロセスを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義として、中学校の3年間における「ケアの倫理」に基づくシティズンシップ教育カリキュラムや授業設定の要点を示したこと、それにより他のカリキュラム開発や授業実践への示唆を示した点がある。特に、自己と他者の関係性を問い直したり編み直す過程を組み込んだ内容編成、ゆるやかに自他に対するまなざしや関わり方を変容させている生徒の学びの実態、生徒の意見を反映してカリキュラムの計画・実践・検証を繰り返す教師の取り組みを一体的に説明したことが特徴である。社会的意義として、人権や民主主義を重視した教育および社会の構築に資する視点を提供したことが挙げられる。
|