研究課題/領域番号 |
16K17501
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ナノマイクロシステム
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研究機関 | 京都大学 (2017) 東京大学 (2016) |
研究代表者 |
オケヨ ケネディオモンディ 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 特定講師 (10634652)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 3次元共培養デバイス / 血管ー神経相互作用 / 血液脳関門 / メッシュ培養技術 / 細胞間相互作用 / 密着結合 / マイクロメッシュ培養法 / 異種細胞間相互作用 / 物質輸送 |
研究成果の概要 |
血液脳関門(BBB)とは,密着結合した血管内皮細胞と神経細胞によって構成される機構で,脳内に入る物質を厳格に制限し,脳内環境の恒常性維持の役割を担っている.しかし,このBBBは殆どの薬を通さないため,神経変性疾患の治療薬開発の妨げとなっている.本研究では,微細加工技術を駆使し,特に血管内皮細胞と脳細胞の相互作用が可能なBBBモデルを構築し,BBBの選択的物質輸送の仕組み理解を目指した.具体的には,独自開発したマイクロメッシュ培養法を駆使し,BBB機能で主役となっている内皮細胞のシート状組織を開発した.内皮組織のシート化によって観察も,薬の評価も簡単にできるBBBの体外モデルの構築を可能にした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳内環境は有害物質によって乱されると脳細胞の活動が阻害され,神経変性疾患の発端となる.このため,血液脳関門(BBB)という組織によって守られている.BBBは,脳内毛細血管を構成する内皮細胞が密着結合を形成し,血液から脳内への物質の出入を厳しく制限することで,脳内環境を安定に維持している.しかし,この厳しい物質通過の制限のせいで神経変性疾患をターゲットに開発された薬の殆どが失敗に終わっている.本研究は,このBBBの仕組み理解に役立つモデルを構築し,さらにそれを用いてBBBの働きである選択的物質輸送の仕組みを調べた.将来的には,このモデルを使って事前にBBBを通過できる薬の開発や評価に役立てたい.
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