研究課題/領域番号 |
16K17626
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数学解析
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岸本 展 京都大学, 数理解析研究所, 講師 (90610072)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 非線形分散型方程式 / 初期値問題の適切性 / 周期境界条件 / 共鳴相互作用 / 解の一意性 / 解の非存在 / 組合せ論 / フーリエ制限法 / 修正ベンジャミン・オノ方程式 / 非線形シュレディンガー方程式 / 非圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式 / ベルトラミ流 / 一般化KdV方程式 / 不変測度 / 初期値問題 / 適切性 / 平滑化効果 / 非適切性 / ジュブレクラス / 非圧縮性オイラー方程式 / 非線形平滑化効果 / 回転流体 / 分数階ラプラス作用素 / 関数方程式論 |
研究成果の概要 |
非線形シュレディンガー方程式,KdV型方程式,回転流体の方程式など,様々な非線形分散型波動方程式を共鳴相互作用の影響に注目しつつ解析し,初期値問題の解の一意存在や非存在について多くの新たな結果を得ることができた.周期境界条件下での共鳴相互作用の精密な解析には組合せ論の手法を用い,非共鳴相互作用の制御にはフーリエ制限法やノーマルフォーム変換を状況に応じて最大限活用した.特に共鳴相互作用が支配的となる方程式に対して,滑らかな初期値に対する解の非存在といった通常の分散型方程式とは全く異なる状況が起こり得ることが示された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では実際の物理現象のモデルとして用いられている偏微分方程式を扱っており,また周期境界条件は数値計算を行う際に自然な設定であるため,それらの問題に対して適切性(解の一意存在および初期データの摂動に対する安定性)を厳密に証明することで,モデルを用いた数値シミュレーションの正当性の根拠が得られる.逆に解の非存在の結果は既存のモデル方程式や周期境界の設定が必ずしも適切でないことを示唆するとも考えられる.このように,適切性や非適切性の解明は,より良いモデル方程式の導出にも役立つ可能性を秘めている.
|