研究課題/領域番号 |
16K17675
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
仙洞田 雄一 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (80606111)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ブラックホール / 暗黒物質 / 宇宙線 / 宇宙物理 / 理論天文学 |
研究成果の概要 |
軽量の原始ブラックホールが銀河系内外に暗黒物質の一部として存在している可能性を検証するために、それらの原始ブラックホールからHawking放射によって生成される高エネルギー粒子のスペクトルおよび宇宙線として地球に伝播する量の精密な計算を行なった。数値計算にはLHCなど最新の高エネルギー粒子衝突実験のデータを反映したパラメターや公開計算コードPYTHIA 8を取り入れた。計算結果をFermi LATとAMS-02を含む最近の宇宙ガンマ線および反陽子宇宙線の観測データと比較することで、5掛ける10の14乗グラム付近の質量を持つ原始ブラックホールの存在量に対する強い上限を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙には質量を持つという性質しか明らかになっていない暗黒物質が存在していると言われ、その正体の解明は宇宙物理学の最大の目標の一つである。本研究では、宇宙初期から存在する原始ブラックホールがその正体であるとする仮説の部分的な検証を試みた。原始ブラックホールのうち比較的軽いものはHawking効果と呼ばれる現象によって様々な粒子を放射すると考えられ、それらが宇宙空間を伝播して地球に到達し、宇宙線として観測される可能性がある。最近の観測データとの比較から、着目した質量範囲にある軽い原始ブラックホールの量だけでは暗黒物質の全体を担うには十分ではなく、他の候補に目を向けていく必要があることが分かった。
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