研究課題
若手研究(B)
不安定原子核は、天然には存在せず、その多くは短寿命で安定原子核に崩壊してしまう。本研究ではそのような不安定原子核を加速器により人工的に生成させ、その密度分布を調べるために、核反応率に関する測定を行った。その結果、対象とした17Ne(陽子数10、中性子数7、半減期109 ms)に関して、実験値と理論的な予想値に不一致が見られた。不安定原子核の密度分布を精度良く導出すべく、他核種においても更なる検証が必要であることわかった。
本研究では、不安定原子核と陽子との核反応率に関して、広いエネルギー範囲における実験データを取得した。本研究により、今まで見逃されてきたエネルギー領域において実験値と理論値の比較を行うことができ、両者に不一致があることがわかった。この原因を多方面から考察したことに本研究の学術的な意義があり、これは今後の不安定原子核の半径や密度分布といった大きさに関する実験研究に貢献するものと考えている。
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すべて 国際共同研究 (3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
http://www.trios.tsukuba.ac.jp/researcher/0000003654