研究課題/領域番号 |
16K17683
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堂園 昌伯 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任助教 (60616259)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | スピン双極子遷移 / 二重ベータ崩壊 / ニュートリノレス二重ベータ崩壊 / 重イオン荷電交換反応 |
研究成果の概要 |
ニュートリノ質量の絶対値を決める目的で、ニュートリノ放出を伴わない二重ベータ崩壊の探索が世界各地で行われている。崩壊寿命からニュートリノ質量を導くためには原子核の核行列要素の理論計算が必須であるが、精度向上のため、二重ベータ崩壊について、中間核のスピン双極子2-状態を経由する核行列要素成分を実験的に検証することが望まれる。本研究では2-遷移強度分布の効率的な測定を可能とするために、新反応「パリティ移行核反応」を着想し、そのための測定手法を確立した。また、実証実験を行った結果、新反応の2-遷移測定に対する有効性が示された。これにより、二重ベータ崩壊核の2-遷移測定に目処がついたといえる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で確立した手法により、二重ベータ崩壊核のスピン双極子2-遷移の実態が明らかになれば、核行列要素の理論計算に対して実験的に大きな指標を与え、理論モデルの精緻化を促すと予想される。核行列要素の予言精度向上は二重ベータ崩壊寿命から導出されるニュートリノ質量の精度向上に直結するため、本研究はニュートリノの性質解明に対して大きな意義を持つ。また、本研究で開発した測定手法は、放射性廃棄物の核変換に必要な核反応の基礎データの取得実験にも用いられるなど、社会的な貢献もみせている。
|