研究課題/領域番号 |
16K17703
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山本 直希 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (80735358)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | カイラル輸送現象 / 超新星 / 衝撃波 / 乱流 / 重力波 / パターン形成 / カイラルソリトン格子 / 中性子星 / 理論核物理 / 宇宙物理 |
研究成果の概要 |
素粒子のカイラリティを考慮した輸送理論を、超新星コアなどで現れる相対論的なカイラル物質に応用した。その結果、通常の物質では存在しないカイラル輸送現象によって、衝撃波の進行方向が素粒子のカイラリティによって決まるカイラル衝撃波や、エネルギーが小さなスケールから大きなスケールへと転化される乱流のカスケード現象(逆カスケード)という新しい物理現象が現れることを明らかにした。また、カイラル輸送理論を光子(電磁波)やグラビトン(重力波)に拡張し、特に、重力場中で右巻きと左巻きの重力波が分離する現象(重力波のスピンホール効果)を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、素粒子のカイラリティに起因するカイラル輸送現象によって、超新星内部における衝撃波や乱流の振る舞いが定性的に変わりうることが明らかになったが、これは宇宙物理学の未解決問題である超新星の爆発メカニズムに重要な役割を果たす可能性がある。また、本研究で理論的に見出した「重力波のスピンホール効果」の将来的な観測によって、古典的な一般相対性理論を超えたグラビトンの量子性の検証ができると期待される。
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