研究課題/領域番号 |
16K17715
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
阿部 智広 名古屋大学, 高等研究院(基礎理論), 特任助教 (70712727)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ヒッグス / 電弱対称性 / 暗黒物質 / ミューオン異常磁気能率 / 電気双極子能率 / 素粒子論 / 電弱対称性の自発的破れ / ヒッグスポテンシャル / W' / 素粒子物理 / 高エネルギー物理 |
研究成果の概要 |
素粒子質量の起源はヒッグスポテンシャルであるということは、2012年のヒッグス発見以降の様々な実験データと矛盾しない。一方で、ヒッグスポテンシャルの起源は未だ不明である。その起源を説明する1つの可能性として、ヒッグス粒子をよりミクロな粒子の結合状態とするシナリオがあり、そこでは理論的考察からスピン1の新粒子W'の存在が予言される。 本研究では、模型の詳細によらない W' の性質の解明、W' 起源で two-Higgs doublet 模型 (THDM)のよくある仮定が自然に説明できること、THDMと関連する暗黒物質模型の精密計算などを行い、理論の性質から実験による検証可能性まで明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、W′ の性質の一端が模型の詳細によらず明らかにすることができた。W' を記述する模型が無数にあることを考えると、この結果は実験で W' と目される粒子が発見された際にどのような方向に進めばいいのかの指針となるため意義深い。また、W' を考えることで two-Higgs doublet 模型 (THDM)のよくある仮定が自然に説明できたことは、THDMを足がかりにヒッグスポテンシャルの起源が探索可能なことを示せたことになり、模型研究の動機付けになる。暗黒物質模型の精密計算は、XENONnT実験やLZ実験などでの模型の検証可能性を明らかにできた点が重要である。
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