研究課題/領域番号 |
16K17724
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
只野 央将 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 磁性・スピントロニクス材料研究拠点, 研究員 (90760653)
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研究協力者 |
常行 真司
平井 大介
大庭 悠輔
明石 遼介
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | フォノン / 第一原理計算 / 熱伝導 / 非調和性 / 構造相転移 / 熱膨張 / ラットリング / 格子熱伝導 / 自由エネルギー / 非調和効果 / 格子熱伝導率 / 計算物理 / フォノン物性 |
研究成果の概要 |
固体中での格子振動(フォノン)の非調和効果を経験則に頼らずに解析・予測するための第一原理計算手法開発と環境発電材料への応用計算を実施した。非調和効果の解析には、原子間の2次ばね定数(調和項)に加え、3次と4次の非調和ばね定数が必要になるが、これらの計算コストが圧縮センシングを用いることで100分の1程度に削減可能な事を示した。また、熱電材料であるクラスレート化合物の有限温度フォノン計算を実施し、熱伝導率の特異な温度依存性と非調和効果の関連性を解明した。さらに、非調和効果を含む自由エネルギーによって構造相転移温度や熱膨張係数を予測する技術を提案し、ペロブスカイト材料でその有効性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在普及しているフォノンの第一原理計算は調和近似に頼っているため、格子熱伝導や構造相転移などの非調和性に関連する物性を記述することが不可能である。本研究課題で開発と整備を行った計算手法は非調和効果を露わに取り扱っており、有限温度フォノンや上述の非調和物性が計算可能になったという点で学術的に新しい。本手法は計算効率が高く、構造が複雑な系への適用も可能である。また、開発した計算手法はオープンソースアプリとして公開済みである。今後は熱電変換材料やセラミックス材料の研究開発への応用が期待される。
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