研究課題/領域番号 |
16K17762
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
諏訪 秀麿 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (60735926)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 量子臨界 / 脱閉じ込め / スピノン / 分数励起 / 量子モンテカルロ / スペクトル / 対称性 / 量子モンテカルロ法 / ワームアルゴリズム / 幾何学的配分法 / 創発 / 閉じ込め / モンテカルロ / ランダウ理論 / J-Q模型 / 物性物理学 / 計算物理学 / 量子相転移 |
研究成果の概要 |
統計力学では本質的に多自由度であることにより創発する相転移や臨界現象がひとつの重要なテーマである。相転移の基礎理論として古典的なランダウ理論が確立されており、多くの量子相転移についてもうまく説明する。一方、ランダウ理論の範疇を超える「量子的」な相転移として、近年、脱閉じ込め転移が注目されている。この転移点では閉じ込めを脱した分数励起や非自明な保存量が理論的に予言されている。本課題では2次元量子スピン系に対して経路積分量子モンテカルロ法を用い、脱閉じ込め臨界における励起を数値的に調べ、特徴的な分数励起スペクトルを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究のテーマは、相転移の基礎理論を超える量子相転移の物理を明らかにする点で、統計力学の最も重要な問題のひとつと言える。本課題は、新しい計算手法を開発しながら、非自明な量子相転移での分数励起(通常現れる粒子がいくつかに別れる励起)を初めて明らかにした。我々は励起エネルギーを高精度で見積もる計算法を開発し、量子モンテカルロ法によるエネルギーギャップ解析を確立させた。この手法を武器として2次元量子スピン系を解析し、分数励起の線形分散関係を明らかにした。本研究は相転移の基礎理論を超える臨界現象における励起状態を明らかにした点で、統計力学と物性物理の発展に大きく貢献する。
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