研究課題/領域番号 |
16K17763
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉山 友規 東京大学, 生産技術研究所, 特任助教 (90756389)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 非平衡統計物理学 / 進化生物学 / 確率過程論 / 大偏差原理 / 機械学習 / 数理生物学 / 統計物理 / 熱力学 / 生物物理 |
研究成果の概要 |
本研究では、細胞などの集団増殖系に非平衡統計物理学で培われた定常状態熱力学の構造を導入し、環境変動により生じる余剰増殖をClausius不等式により評価できることを明らかにした。より具体的には、余剰増殖がlineage fitnessと言う実験的に観測可能な量でバウンドされることを示した。 研究後半では、大腸菌の実験への応用を探るため、age構造付き増殖過程の経路積分的解析手法を考案した。また、この手法を用いて、大腸菌の増殖系譜木上のタイプ推定をするアルゴリズムを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は細胞増殖と言う生命科学的分野の問題に、非平衡統計物理学と言う数理物理の技法を用いて挑戦したものである。そのため、全ての研究結果は両分野の研究者が共に理解できるような形で論文にまとめている。従って、生命科学と物理学の間にある分野横断的な本研究は、双方の研究者が協力し新たなる学問領域を構築するための指針となる大きな発展性を持つ。また、研究後半で得られた細胞のタイプ推定アルゴリズムは、感染症ウィルスのタイプ変異の推定にも応用でき、疫学や人口学分野への貢献も期待できる。
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