研究課題/領域番号 |
16K17777
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平岩 徹也 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (20612154)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 生物物理 / アクティブマター / ソフトマター / 真核細胞の遊走 / 集団挙動 / モデリング / 実験との比較 / 数理シミュレーション / 細胞間コミュニケーション / 自己駆動体の理論 / 集団遊走 / 走化性 / 数値シミュレーション / 細胞遊走 |
研究成果の概要 |
遊走細胞のような自ら動き回る要素が集団になるとどう振る舞うかを実験と比較しつつ調べるための数理モデルを構築し、それを用いて自発的な集団挙動と外からの刺激に対する応答を研究しました。特に、接触遊走阻害と呼ばれる細胞間コミュニケーションを行う場合について調べた結果、接触遊走阻害をしていると自然と細胞たちの遊走方向が揃い、さらに一細胞の時より遥かに高い精度で刺激に応答できることが明らかになりました。本結果は査読つき学術誌に公表済みです。 骨髄性白血病細胞(HL60)細胞の遊走アッセイ実験も行いました。動的クラスターが観察されています。上記モデルを用いた数値計算により、その再現に部分的に成功しています。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞間でコミュニケーションしながら遊走する真核細胞の集団挙動を、実験と比較しつつ調べるための理論モデリングのフレームワークが確立されました。さらに計画時の予想を超えた成果として、構築した理論の汎用さのため、モデルを適切に微調整することで社会性遊走細胞である細胞性粘菌やバクテリアの集団挙動も再現できる可能性が見えてきました。さらには細胞のみでなく、同じく自ら動き回る要素の集団とみなせる細胞骨格系の運動アッセイの結果にも適用できることもわかり、対応する実験グループとの共同研究も始まりました。このように本研究により、集団移動挙動について理論と実験を比較しつつ研究するための汎用的方法が確立されました。
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