研究課題/領域番号 |
16K17780
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 東京大学 (2018) 北海道大学 (2017) 東京工業大学 (2016) |
研究代表者 |
伊藤 創祐 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 講師 (00771221)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 情報熱力学 / シグナル伝達 / 情報幾何 / 不確定性関係 / オンサーガ相反関係 / 移動エントロピー / 熱力学第二法則 / 非平衡統計力学 / 酵素反応 / 量子速度限界 / 熱力学 / 大腸菌走化性 / Markovネットワーク / Onsager相反関係 / 生物物理 |
研究成果の概要 |
本研究において、情報と熱力学の間の融合理論である情報熱力学を進展させ、シグナル伝達などの生体情報処理の基礎理論として発展させることができた。主に、情報処理を含んだ形での流れと力の関係であるオンサーガ相反関係の一般化や、因果推定の熱力学、また情報幾何と呼ばれる情報理論の微分幾何形式と熱力学の対応関係を構築することで、熱コストと速度の間のトレードオフ関係としての熱力学的な不確定性関係を導出することに成功した。これらの結果は、生体適応センサーや一般的な酵素反応に応用が可能であり、生体内のシグナル伝達系の定量的な理解に役立つと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、情報理論と熱力学の融合理論である情報熱力学を発展させ、生体内のシグナル伝達の定量的な理解に役立てるための理論的な基盤を作ることである。この研究の発展によって、生体内で伝達される情報について熱力学的なコストとの関係から定量的に理解が可能となる。この研究の方向性は、低エネルギーコストで効率的な生体システムの理解に役立ち、工学的な実装の礎になると考えている。
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