研究課題/領域番号 |
16K17786
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
宮内 良広 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 准教授 (70467124)
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研究協力者 |
鈴木 隆則
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Langmuir-Blodgett 単分子膜 / 気液界面 / 光第二高調波発生 / H会合体 / 双極子-双極子相互作用 / Langmuir-Blodgett膜 / 会合体形成 / H会合形成 / 双極子双極子相互作用 / Langmuir-Blodgget膜 / シアニン色素 / 自己組織化 / キラリティー / 両親媒性分子 / 顕微法 / 表面・界面物性 / 非線形光学 |
研究成果の概要 |
本研究では両親媒性キラル分子特有の自己組織化過程を解明するための第一歩として、光第二高調波発生(SHG)法によって両親媒性色素分子DiO のLangmuir-Blodgett膜成膜過程における分子配向角の変化を観測した。その結果、Liquid Condensed相での圧縮過程において、分子膜の平均配向角がおおよそ5°程減少し、さらにその終盤で配向変化が一次的に静止するということが分かった。この結果は色素分子同士の反発力等によって準安定な膜秩序となることを示唆している。この様に本研究ではSHG法によって成膜過程における単分子膜の構造変化や配向形成が観測でき、その詳細が理解できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LB膜形成過程の中でも自己組織化的な単分子膜の形成によって液相間の相転移が起きていることが知られており、キラル分子の場合そのキラリティを反映したドメイン形成が起きることが知られている。両親媒性色素分子がこの様な相転移を伴いながらH会合体を形成するという過程はこれまでよく理解されていなかった。本研究では液相においてその単分子膜の分子配向角がわずかに減少するとH会合体が形成し、さらに液相の終わりに準安定な膜の秩序が存在することを示した。この成果はキラルドメイン形成過程のモデルケースとして重要な知見を与えるばかりでなく、単分子膜を電子、光学デバイスに応用する上でも大きな意義があると考えられる。
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