研究課題/領域番号 |
16K17852
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
河合 信之輔 静岡大学, 理学部, 准教授 (90624065)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 分子動力学 / データ解析 / 熱ゆらぎ / 非平衡統計力学 / 集団座標 / 溶媒分子ダイナミクス / 生体分子 / 生体高分子 |
研究成果の概要 |
本研究課題は,多数の分子からなる複雑な系において,本質的な少数の自由度を見出して理解することを目的として研究を遂行した。研究期間前半では,複雑な対象についての限られたデータの中から系の本質を明らかにするための基礎理論の構築を行うとともに,簡単なモデル系をテストケースとして本理論の有効性を示した。期間後半では,本理論を種々の具体的な分子系に当てはめることを目的とし,水溶液中のイオンの拡散運動,イオンペアの結合解離運動,生体高分子DNAの構造ゆらぎ,小さな生体分子であるジペプチド分子の構造転移について分子動力学シミュレーションを遂行してデータを収集し,本理論を適用して解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,原理的に系を選ばない理論的手法によって低自由度モデルの抽出を可能とする。着目する現象に影響を与える実効的な自由度のみを取り出し,その相互作用の様子を具体的な方程式の形に書き下せるところに特色がある。この理論により,複雑な系について,現象の本質をうまく取り出して見通しよく理解することが可能になる。自由度の多さという問題が実在分子系に普遍的なものであることから,本理論は凝縮系・生体分子系を含む分子系全般への応用が可能な学術的重要性・汎用性の高いものである。
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