研究課題/領域番号 |
16K17856
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
齋藤 徹 広島市立大学, 情報科学研究科, 講師 (80747494)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 半経験的分子軌道法 / 開殻分子 / 金属酵素 / QM/MM MD / 計算化学 / 生物無機化学 / 擬縮退電子系 / 量子化学 / 分子動力学 |
研究成果の概要 |
金属酵素が触媒する物質変換反応を理論計算を用いて解明するためには、ボトルネックとなる量子化学計算のコストを削減する必要がある。本研究では、半経験的分子軌道法のパラメータを独自に改良することで、精度を損なうことなく計算時間を大幅に短縮することに成功した。反応経路探索のみならず、スピン間の磁気的相互作用、結合解離エネルギー、反応障壁、反応エネルギーなどの計算に有用であることが示された。したがって本アプローチは代謝部位予測などの簡便なスクリーニング法として適用可能である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遷移金属を含む酵素(金属酵素)の特異な触媒反応を理解し、新物質・材料の開発に応用することは大変意義深い。計算化学は実験的手法の相補的な方法論として用いられてきたが、反応活性と動的構造変化の影響を調べるための有効な手だてがなかった。本研究では既存の半経験的分子軌道法のたパラメータセットを改善することにより、計算精度を損なわずに計算時間の大幅な短縮を実現できた。この計算は汎用プログラムGaussian, Mopacのインプットファイルを書き換えるだけで実行できる。高度なプログラミング技術を必要としないことから、理論、実験を問わず大きな波及効果が期待される。
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