研究課題/領域番号 |
16K17862
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
数間 恵弥子 国立研究開発法人理化学研究所, Kim表面界面科学研究室, 基礎科学特別研究員 (50633864)
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研究協力者 |
Yang Bo RIKEN, IPA, PhD student
Oh Junepyo RIKEN, Kim表面界面科学研究室, 研究員
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 走査型トンネル顕微鏡 / 局在表面プラズモン共鳴 / 水分子 / 探針 / 反応 / プラズモン / 金属ナノ構造 / 酸化膜 |
研究成果の概要 |
本研究は、金属ナノ構造-酸化膜複合系におけるプラズモンに基づく水の反応を対象として、極低温走査型トンネル顕微鏡(STM)を用いて、プラズモンによる反応の解析を目的とした。まず、プラズモンの励起に有利な先端直径が20 nm程度の金製のSTM探針を再現性よく作製する手法を確立した。酸化膜として、MgO超薄膜をAg(100)上に形成する条件を探索した。得られたMgO薄膜は欠陥が多くあり、今後さらなる最適化が必要である。金属上の水分子のプラズモン誘起化学反応を検証した。探針と試料の間に光照射することで生成するプラズモンにより、銀基板上では水分子の分解は起こらず、水クラスターの脱離が観測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、極低温走査型トンネル顕微鏡(STM)の探針と試料の間に光照射することで励起できるプラズモンを用いて、水分子の反応挙動を調べた。プラズモンを励起するために必要な金探針の作製法を確立した。開発した金探針は本研究に限らず、STM発光分光、探針増強ラマン散乱分光などSTMを用いた局所分光法への幅広い利用が期待される。また、本来の目的であった水の分解反応は観測されなかったものの、プラズモンが誘起する化学反応の今後の研究の発展に役立つ知見が獲得された。
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