研究課題/領域番号 |
16K17866
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中薗 和子 東京工業大学, 物質理工学院, 特任助教 (30467021)
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研究協力者 |
高田 十志和
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ロタキサン / 触媒 / 協同効果 / 動的構造 / 分子認識 / キラル / 不斉反応 / 反応場 |
研究成果の概要 |
本研究では、環状分子に鎖状分子が貫通した構造であるロタキサン骨格が、その貫通構造を介してコンポーネント同士が協同的に振舞うことに着目し,これを反応場とすることで酵素のような特性をもつ触媒構築を目指して研究を行った。触媒部位とロタキサン骨格を複合化したロタキサン触媒を開発し、不斉アシル化反応の触媒として用いた。また、ロタキサン特有の分子不斉をもつロタキサン合成についても検討を進め、実験とシミュレーションの双方から動的な反応場の構造効果について明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酵素のように反応を触媒する際、触媒が構造変換を伴う分子認識を行うことで触媒活性をコントロールするような触媒システムは、生体内の混合物中の特定の基質だけを触媒するのに重要な役割を示していると考えられ、人工系においても混合物中の特定の基質のみを選択的に認識・反応させることができれば、多段階合成にまつわる精製・単離操作を省略することができることから、エネルギー削減に貢献する技術となりうる。ロタキサンは超分子のような柔軟な構造特性を持ちながらも、共有結合と同等の化学安定性を有していることから、先述の動的な構造特性をもつ触媒の骨格として有用であることを本研究成果は示していると考えられる。
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