研究課題/領域番号 |
16K17874
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
岩永 哲夫 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (40454805)
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研究協力者 |
若松 寛
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アントラセン / カルバゾール / 含窒素大環状化合物 / クロスカップリング / パイ共役系 / 酸化還元挙動 / 電子スペクトル / 電解吸収スペクトル / 電気化学的性質 / 分光学的性質 / 大環状化合物 / パイ電子系 / 光特性 / 酸化還元 |
研究成果の概要 |
電子豊富なパイ電子系ユニットを組み込んだ剛直な大環状分子は,興味深い電子的特性と酸化挙動を示す.本研究では,窒素を含んだパイ電子系を有する大環状分子の効率合成とそれらの酸化還元挙動の解明について研究を進めた.アントリレンユニットの様々な置換位置を窒素で連結した大環状分子の合成に成功し,酸化種の電子的特性を電子スペクトルとDFT計算により明らかにした.特に9,10-アントリレンユニットを組み込んだ含窒素大環状分子が構造的な要因で特異的な電子物性を引き出すことができた.本研究課題を進めることで,アントラセンの構造的特徴を活かした新たな大環状分子デザインを確立することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した含窒素大環状分子は,適切な置換位置で連結したアントラセン骨格を組み込むことで新奇な電子構造を発現することを見出した.アントラセン骨格の構造的な効果に基づく分子設計は,これまで主流であったパイ電子系の拡張による電子物性の発現とは異なり,従来にないアントラセン骨格の利用法として新しい分子構造と電子物性を引き出すことができた.今後,これらの分子設計指針を利用することで電子豊富な分子系の構築とそれらを利用した電荷とスピンを制御・利用するスピンエレクトロニクス分野や高いドナー性を利用した正孔輸送材料など有機機能性材料の開発などへ大きな波及効果があると考えられる.
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