研究課題/領域番号 |
16K17899
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 立命館大学 (2018) 大阪大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
菊嶌 孝太郎 立命館大学, 薬学部, 助教 (40609880)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | フッ素 / 水素化反応 / 置換反応 / ケイ素 / 遷移金属フリー / 有機化学 / 合成化学 / 機能性分子 |
研究成果の概要 |
ヒドロシランおよび触媒量のフッ化物塩を組み合わせることにより、ポリフルオロアレーンの脱フッ素水素化反応が進行することを見出した。種々のポリフルオロアレーンに対して有効であり、それぞれ対応する脱フッ素水素化生成物を与えた。量論反応および化学計算の結果、系中で発生するヒドロシリケートが鍵中間体であることが分かった。また本反応は協奏的な芳香族求核置換反応を経て進行することが明らかとなった。 有機ケイ素化合物としてエチニルシランやチエニルシランを用い、触媒量のフッ化物塩存在下でポリフルオロアルケンと反応させたところ、アルケン部位のフッ素原子が置換された生成物を与えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
含フッ素有機化合物は医薬品や農薬、機能性材料の創出において注目されているが、その合成は必ずしも容易ではない。本研究では含フッ素有機化合物の新たな合成法の創出を目的とし、フッ化物塩と有機ケイ素化合物を用いたポリフルオロ化合物の触媒的脱フッ素水素化および置換基導入反応を開発した。遷移金属を用いない触媒的脱フッ素水素化反応は前例がない。従来の遷移金属によるC-F 結合活性化で問題となる金属-フッ素間の強い親和性を逆に活かし、パーフルオロ化合物との付加脱離反応に組み込んだ。新たな還元的水素化反応や炭素-炭素結合形成反応であり、医薬品や機能性材料を合成する際の手段の一つとなる。
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