研究課題/領域番号 |
16K17900
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
百合野 大雅 北海道大学, 工学研究院, 助教 (20771504)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 有機ケイ素還元剤 / 脱酸素化反応 / イソシアノ化反応 / イソニトリル / シアン化トリメチルシリル / 遷移金属触媒 / イソシアノ化 / アート錯体 / ルイス酸 / Tsuji-Trost反応 / シアニド / プロパルギル位 / イソシアニド / アリル位置換反応 / ベンジル位置換反応 / Friedel-Crafts反応 / Pd触媒 / アンビデント / 有機硫黄化合物 / 有機化学 / 合成化学 / 環境調和型合成 / 有機ケイ素化学 / 還元反応 |
研究成果の概要 |
有機ケイ素還元剤を用いたスルホキシドの脱酸素化反応の開発に成功した。4,4'-ジヒドロビピリジルを母骨格とする還元剤を用いることで、アセトニトリル中、スルホキシドの脱酸素化反応が穏やかな条件で進行することを明らかにした。一方、スルホンやホスフィンオキシドを基質とする反応は、より厳しい反応条件においても全く進行しなかった。 また、これらの反応を開発する過程で、新たに、TMSCNを用いた触媒的なイソシアノ化反応の開発に成功した。アリルリン酸エステルに対してはPd(OAc)2が、ベンジルリン酸エステルに対してはAg2Oが最も良い触媒活性を示した。これらの反応において、対応するニトリルは得られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スルホキシドの温和な条件での脱酸素化反応の実現に成功した。従来の還元的脱酸素化反応では、強い酸性条件や高い反応温度などの苛烈な反応条件を必要とした、一方、本研究によって見出された反応条件は、従来法よりも十分に穏やかであり、保護基を有するアミンやアルコールを含むスルホキシドなどに対しても、脱保護を伴うことなく、速やかに還元が進行する。 また、新規な有機合成反応として触媒的イソシアノ化反応の開発に成功した。シアニドの置換反応では、ニトリルの形成が速度論的にも熱力学的にも優位である。本反応は、従来、わずかな例でしか知られていなかった触媒的イソシアノ化反応の新たな方法論を提案するものとなった。
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