研究課題
若手研究(B)
本研究では、天然アミノ酸からなる多核金属錯体触媒の構築と、水還元触媒機能の開発について検討した。ペニシラミンをもつパラジウム(II)錯体は、グラッシーカーボン電極上において、溶媒の水分子を活性化し、水素を触媒的に生成することが分かった。さらにニッケル(II)イオンを混合した異種金属錯体では、水還元機能が劇的に向上する協同効果を示すことが明らかになった。また、システイン錯体についても水の還元機能を有することを明らかにした。
本研究成果として、「アミノ酸を唯一の有機物として使用し、複雑な合成過程を必要としない水還元触媒分子の構築」を「硫黄架橋多核錯体アプローチ」により達成した点がある。合成プロセスを簡略化できる有効な手段を見出したといえる。また、アミノ酸錯体の電気化学を初めて明らかにし、アミノ酸配位化学への学術的貢献も果たした。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 1件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 6件、 招待講演 3件)
Chemistry Letters
巻: 48 号: 2 ページ: 122-125
10.1246/cl.180848
130007590627
Chemical Communications
巻: 54 号: 76 ページ: 10766-10769
10.1039/c8cc06238b
Chemistry - A European Journal
巻: 25 号: 5 ページ: 1353-1362
10.1002/chem.201805028
Dalton Transactions
巻: 47 号: 8 ページ: 2497-2500
10.1039/c7dt04760f
巻: 23 号: 65 ページ: 16438-16441
10.1002/chem.201703350
巻: 46 号: 10 ページ: 1542-1545
10.1246/cl.170654
130006140032
Angewandte Chemie International Edition
巻: 56 号: 44 ページ: 13762-13766
10.1002/anie.201708169
Chem. Commun.
巻: 53 号: 5 ページ: 846-849
10.1039/c6cc08789b
Chemical Science
巻: 8 号: 4 ページ: 2671-2676
10.1039/c6sc04993a
120006576135