研究課題/領域番号 |
16K17954
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
河野 雄樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究員 (00772964)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | イオン液体 / 高分子電解質 / インテリジェント材料 / 省エネプロセス / 相分離制御 / 刺激応答材料 / インテリジェントマテリアル / 高分子合成 |
研究成果の概要 |
本研究では、温度変化等の外部因子で水和状態を可逆的に制御できるイオン液体、およびその重合体であるイオン液体由来高分子電解質を開発し、省エネルギー反応・分離プロセス等への応用に向けた基礎基盤技術を構築することを目的とした。イオン液体と水との相分離挙動をカチオン・アニオンの分子構造の観点から整理し、温和な条件で水と混合・相分離するイオン液体を見出した。これらを適切な架橋剤を用いて重合した膜状の固体材料は、モノマー由来の機能を維持し、膜内の含水率を温度により制御することができた。これを利用して、水中に溶解したタンパク質の濃縮率や水系アルドール反応の転化率を温和な条件で制御できることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで非イオン性の高分子が主流であった温度応答性材料とは異なり、電荷密度の高いイオン液体や高分子電解質をベースとする新たな温度応答性材料に関する基盤研究である。研究期間内に、重合基を持つイオン液体の適切な構造設計により、僅かな温度変化で物質溶解性を制御できる固体材料を開発することに成功し、タンパク質の選択濃縮や平衡反応の促進に有効な材料であることを示した。これらの成果は、反応・分離プロセス等の各種化学プロセスの高効率化・省エネ化につながる重要な知見である。
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