研究課題/領域番号 |
16K18032
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
永島 浩樹 琉球大学, 工学部, 助教 (00759144)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | プロトン伝導 / 量子効果 / 固体酸化物 / 固体電解質膜 / エネルギー障壁 / 熱工学 / 分子熱流体工学 |
研究成果の概要 |
本研究では固体酸化物電解質膜内のプロトン伝導に対する量子効果の影響を遷移状態理論に基づいて解析した。まず伝導経路をNudged Elastic Band法により特定し、その経路上のプロトンの量子効果を経路積分法により再現した。次に各経路のポテンシャル障壁の高さよりプロトンの遷移率を見積もり、見積もった遷移率よりプロトンの拡散係数を算出した。その結果、量子効果を考慮した場合の拡散係数は古典の場合とほとんど同じになることが分かった。これは、各伝導経路における量子効果がそれぞれの影響を打ち消し合うことで結果的に古典の場合と同じになることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体電解質膜のプロトン伝導に対する量子効果の影響は長年議論されてきたが、本研究によりプロトン伝導に対する量子効果の影響を定性的かつ定量的に明らかにした学術的意義は大きい。またプロトン伝導SOFC内のプロトン伝導に対する量子効果の影響は大きいことがわかったが、膜のマクロな物性のプロトンの拡散係数には量子効果の影響が現れないということが本研究により示されたため、従来の古典的な手法により膜の性能を評価すること可能ということが明らかとなった。これより、簡単かつ精度良く膜の性能ができ、より性能の良い電解質膜の開発につながることが期待できる。
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