研究課題/領域番号 |
16K18231
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
白石 貴久 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (50758399)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | HfO2基材料 / 超薄膜 / 準安定相 / 強誘電性 / エピタキシャル成長 / 蛍石型酸化物 / 斜方晶相 / ドーパント添加 / ドメイン構造 / 相転移温度 / フェロイック特性 |
研究成果の概要 |
本研究は、新奇機能性材料の創出に向けて、種々の元素を添加することでHfO2超薄膜の結晶相を制御し、強誘電性と強磁性の両方を付加することを目指した。HfO2超薄膜に磁性元素を添加することで、準安定な斜方晶相が形成可能であることを見出し、強誘電性の発現に成功した。また、得られた膜は400℃以上の相転移温度を有していることが分かった。 一方、非磁性元素であるCeを添加すると、斜方晶相の形成が劇的に促進されることを見出し、Ce添加HfO2超薄膜は蛍石型酸化物強誘電体として有望な材料であることを明らかにした。 以上より、添加元素と結晶相の関係を詳細に調査することで、強誘電性の付加に対する材料設計指針を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IoT社会の実現において不可欠となる、高性能な省エネルギー小型デバイスの開発に向けて、機能性材料のナノスケール化が盛んに行われている。強誘電体材料もその一つであり、種々の元素を添加したHfO2基超薄膜は、ナノスケールで実用可能な強誘電体として注目されている。しかし、材料設計指針は確立されておらず、強誘電性の制御には至っていない。本研究は、構造解析により、添加元素と結晶相の関係を解明することで、結晶相の制御だけでなく、ドメインといった組織制御の必要性を提案した。また、有力な添加元素を見出したことで、強誘電性の向上が期待される。 得られた知見は、次世代の強誘電体デバイス開発の一助になると考えている。
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